はじめに
こんにちは!今回は、崩壊スターレイルからパンクなロッカー、セーバル姐さんの武器となるギターを制作した過程を紹介します。このギターは2024年内に制作した中で最も手間をかけた自信作で、完成までに実に8ヶ月を費やしました。イベントや大型併せで披露した際には非常に好評を得て、鼻が高くなりました。ぜひ、制作日記を最後までお楽しみください!
こだわりポイント
- 安全で頑丈な設計
このギターは、本体とネック部分に分割可能で、持ち運びが容易です。強度にもこだわり、日常的な移動で壊れることのないように設計しました。木材や釘を使用しつつ、全体をcosボードやプラスチック板で覆って安全性を確保しています。また、塗料も厳選し、再塗装がしやすく、臭いや有害性が低いものを選びました。セーバルの撮影を楽しく安全に行えるよう、配慮しています。
下準備
- 素材の選定
骨組みには檜の板と発泡スチロールを使用しました。強度が必要な接合部にはネジやボルトを用いてしっかり固定しています。外観はcosボードで形成し、オーロラ色のシールや半透明なボトル、ミシンの芯を使って、原作に近い形状に仕上げました。塗料は、黒色にはnuroを、金銀色には水性塗料のPALを使用し、他の色はアクリルガッシュを選びました。
設計図
ゲーム内のセーバルさんと同じ大きさを意識して設計しました。等身大のギターを目指し、全長140cmの大きなものにしました。持ち運びを考慮し、多くのイベントやスタジオの規約を意識して、木材や刺さる部分をなくし、全体を2m以下に抑えています。何度も作図し、素材に下書きをして慎重に進めました。
作業中のエピソード
頑丈さを重視し、骨組みの強度と軽量化を確認しながら作業を進めました。接着剤は素材に適したものを選び、接着面を増やす工夫をしました。主に「G17」という目立つ赤色の接着剤を使用しているので、詳しくお話ししたいと思います。
(「接着剤の分かれ道」という記事で、お気に入りの接着剤とその使い方を説明する予定です。どうぞお楽しみに。)
内部が完成したら外殻を作ります。コスボードで土台を形作り、接地面に接着剤を均等に塗布してしっかり固定しました。特徴的なカーブにはエアーガンを使ってボードを暖めながら形を作りました。ポイントは、完全に乾くまで待つ忍耐力です。
楽しい色塗り
外殻形成が終わったら、いよいよ塗装です。cosボードには下塗りが不要なので、まずは一面を塗りました。ダマができないよう均一に塗布し、2〜3回重ね塗りしました。
(おすすめの塗料もたくさんあり、「楽しい色塗り、スプレーは卒業しました」という記事で紹介する予定です。)
細かいパーツ作成
接着剤や塗料が乾くまで待っている間、何もしないのはもどかしいですが、ここまでで大本は完成しています。細かいパーツの製作に集中できる時間です。原作の資料と見比べながらサイズを確認し、取り付ける前に塗装して完全に乾かしました。
フィードバックと改善
実際に撮影してみて、出来栄えを確認します。時にはパーツが外れることもありますが、その時は冷静になってパーツを回収し、原因を考えて改善しました。
実は、このギターは一度全面的にやり直した秘話があります。初めて披露したのは5月のストリートフェスタで、その時は衣装作りに追われ、仕上がりに納得がいかず、設計からやり直すことにしました。特に、本体内部を空洞のままcosボードとプラスチック板で固定したことが失敗の要因でした。急いで固定するためにグルーガンを使った結果、熱に弱いことが影響し、猛暑日では簡単に外れてしまいました。新しい接着剤を厳選し直すことにしました。
本体からボードを剥がし、大きな発泡スチロールの板で内部を再構築しました。最適な大きさのスチロール板を見つけるのに苦労しましたが、最終的に「東急ハンズ」で45×45cmのものを見つけました。この板が入る袋も用意してもらえたので、分割した状態の完成品を持ち運ぶのも楽になりました。
さいごに
いかがでしたでしょうか。造形は楽しいです。難しいと思う方も多いかもしれませんが、原作や資料をよく観察し、具現化する喜びは何にも代えがたいものです。私にとっては特にそうです。
一般的な武器はコスプレショップで手に入りますが、私が選ぶキャラクターの武器は独特なものが多く、残念ながら市場には出回っていません。無理に作る必要はありませんが、造形が大好きな私は強くこのギターが欲しいと思いました。その結果、思い出に残る逸品が完成しました。今後も撮影やイベントで活用したいと思っています。
来年には初のダンスパフォーマンスでエアギター風のダンスを予定しており、このギターを存分に使う予定です。どこかでお会いした際には、ぜひギターだけでも撮影してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!