はじめに
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コスプレ造形や小道具制作には、素材に応じた適切な塗料選びが重要です。
造形や色塗りのような地道な手作業が大好きな私。
苦節9年、色塗りだけで考えればもっとずっと。
これまでたくさんの塗料を使ったり、様々な素材に塗装してきました。
最近になってようやくニスまで考えて塗布するようになりました。
今回は、私が実際に使ってきた塗料の中から、特に便利なものをいくつか紹介し、どの素材にどの塗料が適しているのかを詳しく解説します。
どれも、一つ千円以下の比較的無害で手に入りやすいものなので、この記事を読み終わった後に試して頂けると幸いです。
では、語りましょう。
ヨシュアの御用達塗料
ホームセンターや画材屋さんに行くと、実に多種多様な塗料が置いてありびっくりします。しかし、それぞれに得手不得手があり、用途や材質を考えるとその時求めているものに出逢うのは至難の業。
そこで、まずは最近気に入っている塗料をご紹介します。
nuro:伸ばしやすくて大容量!ベースカラーに最適な塗料
艶が出やすくて最近イチオシの塗料です。
特に広い範囲にベースカラーとしてざっくり塗るのに適しており、均一に塗りやすいです。広範囲にわたって均一に塗りたい場合に非常に役立つ塗料です。特に大きなパーツ適しており、量が多いのでコスパも良いです。
水性塗料なので、手についたり床に落としてしまっても洗い流しやすいです。
厚塗りすれば塗料同士で幕を作り、素材の色をかき消して綺麗な面を作れます。
ナンジャモの頭のコイルや、セーバルのギターを塗装するのに大変役に立ちました。
色も沢山あり、ツヤの有無も選べるので大抵の造形品に有効だと思います。コーナンなどのホームセンターで手に入りやすいので、是非一度お試しあれ。
PAL:色の種類が豊富で金銀に強い塗料
こちらも水性塗料で、色の種類も豊富な逸品。
特に金銀の種類が豊富です。
ホームセンターでよく見かけるのですが、塗料コーナーを埋め尽くす勢いで色が並んでいて、布を選ぶときのように楽しく悩みながら買えるのも個人的に推しポイント。似たようなボトル型容器に入っている塗料は同じ使い方ができる確率が高いです。特に、写真にもある”cream coat”という海外産のものはPALと同じように使えるし色も沢山あるので代替品になるでしょう。
使い心地もよく、水で伸ばせるので均一に塗装できます。
難点としては、塗るときにはがれる恐れがあること。
2度塗り以上しても、プラスチック性の筒であればひっかいただけではがれます。
また、水性なので雨に当たってしまうとふやけるので注意が必要。
塗装した後はグロスやニスを使ってコーティングを忘れないでください。
この点を差し引いても、扱いやすさと色の多さは魅力です。
なので、セーバルのギターの金具っぽい部分など、複雑な形のパーツに塗布することが多いです。
Setacolor布にも塗れる!細かい部分に最適な塗料
布や柔らかい素材にも塗布できる珍しい塗料です。服や小物にデザインを加える際に、布の柔軟性を保ちながら塗料が定着するので、コスチューム作りにもとても便利です。アシストウィッグさんにも置いているくらいレイヤー御用達の逸品です。
伸びがいいこともさることながら、布のような柔らかく滲みやすい素材にもしっかり塗装できるのが魅力。
自分が使った中で、混色のしやすさがダントツです。
ゲンタローのEW02やダイスのジャケットにポッセマークを描いたときに大活躍しました。
また、他の塗料では出せない微妙な色を作れるので、金属風のパーツでメタリックカラーに微妙な差をつけたいときに使えます。
ぱっと見わからないこだわりですが、造形好きならここまで考えちゃいますよね。
アクリル絵の具:小さなパーツにも使える万能塗料
主に画材屋で沢山売られています。
手軽に使える万能塗料です。特に小さなパーツや細かいディテールを描き込む際に便利で、速乾性もあるため、短時間で作業を進めたい時に最適です。また、カラーミックスもしやすいので、オリジナルの色を作るのにも向いています。
油性も水性も選べる上に混色もしやすく、細かいパーツの塗装に欠かせません。
100均でも手に入るので便利ですよね。
私のお勧めはアクリルガッシュという種類の絵の具です。発泡スチロールも溶かさずに塗布でき、色も豊富で、パッケージもなんだかかっこいいので推しています。
ただ、比較的少量で売られているものが多いので、大きな範囲を塗るのにはちょっともったいないです。
水に弱いものもまあまああるので、下地やコーティングはお忘れないように。
ラッカースプレー:広範囲を一気に塗るのに便利なスプレー
塗装と聞くと真っ先に思いつくのがスプレーだという人は多いでしょう。
私も、色々試す迄はスプレーを使っていました。
広い面積を一気に塗りたいときに、ラッカースプレーは非常に便利です。特に、表面を均一に仕上げたい場合や、複雑な形状のパーツに一気に色を載せるときに重宝します。
ただ、扱いや後処理が難しく、どうしても大容量買うことになるので使いきれなかったときに困っちゃいます。
使う時は、周りを汚さないように最大限注意して臭いが残らないようにベランダにいどうしていました。段ボールのような箱にゴミ袋を敷いて、その中で手だけを入れてシューっと吹きかけていましたよ。鎧のように大きくて適度な艶が必要な造形や、一気に縫ってしまいたいときに重宝します。
使った後の処理とスプレーの処分方法に注意して、有効活用しましょう。
綺麗に塗布するコツ
下手の横好きながらも続けてきた造形。
それなりに見られるものになったと思っています。
どの塗料を使うにしても、押さえておきたいのは塗り方です。
素材によっては溶けてしまったりしみこんで上手く濡れないこともあります。
基本的には、
下地→塗料→塗料(2回目)→ニス
で綺麗に塗装できるはずです。
大事なことは忍耐。完全に乾くまで触らずにいましょう。
スプレー時代に大変だったことはこの「乾かす」工程でした。
ベランダを汚さないように袋をかぶせたままにしたり、風にあおられないように洗濯ばさみを駆使して宙づりにしたり。
ユキアネサ(大きな太刀)を鞘ごと作った時は本当にひやひやしました。
ムラが出る塗り方はまずいので、とにかく空気を入れないようにべったり確実に塗るよう心がけています。
最近はめんど・・・エコの為に絵筆はあまり使わないようにしています。
代わりに、造形中に出たCosボードの切れ端で縫っています。
この様に、経験から色んなことを考えよりよい塗装が出来るようになりました。
まとめ:塗料の選び方と使い方を工夫して、造形を楽しもう!
塗料選びは、素材や使用シーンに応じて最適なものを選ぶことが成功の鍵です。nuroやPAL、Setacolorなど、それぞれの特徴を理解し、使い方を工夫することで、コスプレ造形や小道具作りがさらに楽しくなるはずです。自分の作品に合った塗料を選び、細部までこだわった仕上がりを目指しましょう!
おわりに
最後までお読みいただきありがとうございました。
知ってる塗料はありましたか?
今回ご紹介したものはホームセンターや画材屋さん、コスプレ関連用品を売っている店で見つけられます。
蓋もしっかり閉まるので、余った分は次に作る何かの為に大事に保存することをお勧めします。その際は、キャップをきちんとぬぐって空気が入らないようにしっかりしめましょう。かくいう私は、しょっちゅう手がベタベタになるのでそっちのケアを急ぎ過ぎて・・・何度か蓋が閉まらないくらい雑に扱ってしまったことがあります。
使用期限が書かれていない限り使えるので、是非有効活用したいところです。
今武器防具づくりに挑戦してみようと思っているなら、是非使ってみてください。