はじめに
Contents
さて、今日で早くもセーバルの衣装について語り始めて3日目となります。
記事を読んでくださっている皆様、ありがとうございます。
今回からはいよいよ私がどうやって各パーツを作っていたのかを説明していきます。
ただ、種類が多いのと私が語りたいことが沢山ある為、3パートに分けて記事を書くことにしました。
第一部(今回)は胴体部分と両腕のパーツ。
第二部はスカートとショートパンツ
第三部はブーツ、アクセサリー、そしてウィッグについてお話します。
少しでも興味があると思ったら是非目を通してみてください。
胴体パーツについて
衣装で最も目立つ部分である胴体部分はキャミソールと特殊なベルトで成り立っています。
各部、3度やり直して納得いく形を見つけました。長かった・・・
・キャミソール
厳選したストレッチ生地を使っています。
重たいベルトを支えなければならないので、ある程度の強度がある生地が必要でした。
初めはユザワヤ様よりカラースムースの白黒を使用して形から作りました。
着心地や強度は申し分なかったのですが、白色がすけやすい薄さだったため作り直しを決断。
二度目はストレッチサテンの白黒で作りました。
汗をかいてもしみないように生地を二重にして縫ったのですがあまりいいアイディアではなかったです。
布地が滑りやすくてベルトをうまく取り付けられなかったからです。
三度目の正直、なんと行きつけの下着店で冷感素材のキャミソールを見つけてしまい、あまりにも理想にぴったりな良品だったため買ってしまいました。
とはいえ、そのままでは長すぎて使えません。
勇気をもってアンダーの位置で切り、ほつれ止めをして改造しました。
工夫はしているので・・・自作と言っていいですよね?(ユルシテ)
・特殊ベルト
主にポリエステル平織レーヨン厚手を使っています。
裏地もしっかりつけて、完璧に自分の体に合わせて作りました。
基本的には左右の胸部、背面の左右、ベルトの内部分、外部分、ヒラヒラとなびく布地で構成しています。
これも3度やり直しており、縫い方や接合部分、キャミソールとつなげるスナップボタンの位置を大幅に変えて研究していました。
背中までゲーム画像をじっくり見て形を研究し、折り目を強調しながら丁寧に縫い上げました。
最終的に、全てのパーツを何度もミシンがけして、ひとツナギのおおきなベルトになりました。
随分固く重くなってしまいましたがやむなし。
頑張ってくれたミシンにはとても感謝しています。
・スリーブ(右)
アシンメトリーさが一番よくわかるのが両腕のパーツです。
右腕は白が基調で、包帯のようにぐるぐる巻いているような折り目が付いています。
見ただけではどうなっているのかわかりませんね・・・
実際に布を重ねて研究しているうちに、このスリーブは大きく4部に分かれていることが判明しました。
上から、青いヒラヒラがついた肩章、穴が開いている白い腕輪、メインのぐるぐる巻き袖、そして何とも言い難い色の四角いパーツとなっています。
・メイン
スリーブのデザインで特に目を引くのは、右腕のぐるぐる巻き部分です。この部分は見た目以上に手間がかかり、試行錯誤を重ねたポイントでもあります。
まず、基本的な構造は長方形の生地をぐるぐると巻きつけて形を作りました。使用した生地はストレッチの効いたサテンで、布を重ねていくことで立体的な折り目を再現しました。
この巻き方は説明が難しいため、参考になる図解やステップごとの写真を添付しましたので、こちらもご覧ください。一見すると複雑ですが、意外とシンプルな工程なので、試してみると意外に楽しいかもしれません。
また、金のバイアステープを織り込むことで、ぐるぐる巻きの動きがより立体的に見えるよう工夫しました。ここが自分なりに工夫した点で、細かい調整が必要な部分ではありましたが、挑戦する価値があると思います。
我流の縫製で、何度かやり直しましたが、試行錯誤する過程そのものが楽しみでした。ですので、自分の方法で工夫してみるのもおすすめです。もし自分なりのアプローチで成功したら、ぜひ教えてくださいね!
・肩の青いパーツ
肩章はcosボードとクリアファイルを軸に形を整えて、丁寧に塗装しました。
cosボードのパーツは前回の記事で語ったので、そちらをご覧ください。
青いパーツについて、ちょっと頑張ったので語ります!
まず、土台としてクリアファイルをこのギザギザした形に切り出しました。
そこに、スカートで使ったポリエステルギャバの布を接着剤で貼り付け。
布の端を水性の黒絵具でぼかしながら塗装しました。
形が崩れにくくなるように、この裏にはグルーガンで骨組みを作って固定しています。
腕の太さに合わせたPUストレッチレザーの腕輪に接着し、ズレない肩章ができました!
・白い腕輪
ストレッチサテンで作りました。
キャミソールの第二弾で失敗した時に使っていた生地を流用したのですが、この部分にはぴったりでした。
・四角いパーツ
防具のような目立つパーツです。ゲーム画面では角度によって紫に見えたりピンクに見えたりしたので、どうしたものかかなり悩みました。布地で作るだけではキラメキを再現できません。
cosボードを四角く切って塗装することも考えましたが、いい塗料が見つからなかったので断念。輝く素材と脱着可能な道具に的を絞って色んな店を探し回りました。
そうして見つけたのがオーロラ色に光るカードスリーブ。これだけでは青白くきらめいているのですが、ピンク色の素材を挟むことで青紫から桃色に輝くようになったんです!ピンク色のevaボードに白い絵の具でマークを描いて、カードスリーブにはめ込みました。
メインに黒いリボンとズボン用のゴムを縫い付けることでパチンとカードスリーブを脱着できるようにしました。あ、もちろんこのパーツは洗濯できません。だから、脱着できるということが一番大事でした。
・スリーブ(左)
ポリエステルレーヨンを基調に、袖を形成しました。
袖口に金色のバイアステープで飾り付けして、内側に白い布を挟み込んでこの形を再現しました。
上腕部には楔形のバックチェーンを取り付けられるように継ぎ目部分に丸カンをつけています。
PUレザーで作った腕輪を二本用意し、片方にはバックル、もう片方は両面ハトメを付けました。
ピンク色のポリエステルジャージ生地を使って指空きグローブを作って完成です。
どうでしょう。
中々の再現度ではないですか?ドヤァ
セーバルの衣装作りに挑戦しようとしている人へ
私がネットで調べた限り、既製品の衣装も十分素敵だと思います。しかし、着心地や露出対策の為、細かいパーツやベルトのズレ防止を工夫する必要はあるはず。そんな時には私が紹介した素材や縫い方をほんの少し参考にしていただくといいかもしれません。
特に、胴体の黒い部分は、既製品の作りではずれ込む可能性が高いです。ずれ込みが怖い箇所はスナップボタンでパッチンと留めるのがお勧めです。動き回って外れてしまった時も「ポンっ」と音がするのでずれたことがわかりやすいです。
形が微妙に感じたパーツは、cosボードを切り出せばうまく修正できる確率がグッと上がります。色んなセーバルの衣装が見たいので、是非、応援させてください!!
おわりに
ここまで作るのに実に4か月は費やしました。
まあ、私生活が忙しい時期も挟んでいたので実際の作業時間は1ヶ月ほどですが・・・
間違いなく今までの経験や絞れる知恵の全てをつぎ込んで作りこんだ逸品だと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回はスカートとショートパンツについて解説します。
是非、読み進めてみてくださいね。